報道で、殺人罪で無期懲役、または交通事犯で禁錮3年などが科されている判決を耳にしたことはありませんか。これらの懲役刑と禁錮刑を廃止し、「拘禁刑」として一本化する刑法改正案が参院法務委員会で賛成多数で可決され、6月13日午前、参院本会議で可決、成立した、との報道がありました。1907年制定の現行刑法では、刑の種類や名称の変更は115年間で初めてです。犯罪者を刑罰で「懲らしめる」応報という考え方から、出所後の「更生」をはかり、再犯防止につなげる目的です。
自由刑のうち、懲役刑は、刑務所での刑務作業が義務づけられ、禁固刑は、交通事犯に科されるなど、作業義務のないものでした。実際は禁固刑が科せられた者の多くが自ら申し出て刑務作業を受けています。
懲役刑では、刑務作業に時間が割かれ、再犯防止指導に充分な時間を充てられないという課題が指摘されてきたことによる改正とのことです。この改正により、若年受刑者に対し、更生に向けた教育の比重を高めるなど、受刑者の年齢や特性に合わせた柔軟な処遇が可能になります。
もうすぐ、社会を明るくする運動が7月1日より始まります。今年は3年ぶりに、三軒茶屋駅での駅頭啓発活動を実施する予定です。その実施に向けて、目下準備中です。
この運動は、「すべての国民が、犯罪や非行の防止と犯罪や非行をした人たちの更生について理解を深め、それぞれの立場において力を合わせ、犯罪や非行のない安全で安心な明るい地域社会を築くための全国的な運動」です。
今回の改正は、この理念に叶うものと言えるでしょう。